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東邦コラム

2021.04.14

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愛のむきだし

愛のむきだし

いつも東邦コラムをご覧頂き有難う御座います。特に需要がないのに自分の好きな映画10作を紹介するコーナーを勝手に始めて3作目の紹介となります。

「Cartel Land」「狂い咲き サンダーロード」に続き今回は「愛のむきだし」(2009年 園子温監督)を紹介致します。

この監督の代表作品として怪作の「冷たい熱帯魚」や「紀子の食卓」「ヒミズ」「愛なき森で叫べ」(Netflix)などの纏わりつく様な恐怖を作品として残す一方で「地獄でなぜ悪い」「みんな!エスパーだよ!」などのコメディ作品も独自のセンスを盛り込み、数々の作品に名を刻んでいますが、紹介する「愛のむきだし」が私は作品では断トツです。

この作品は上映時間が237分(約4時間)と言う異常な作品で、公開時にはインターミッション(途中休憩)が入っていました。
又作品自体はR-15指定ですのでご覧の際はお気をつけ下さい。

この上映時間にも関わらず怒涛の勢いで与えられる異様な話の展開は一切飽きない内容です。

 

主役のヨーコ(尾沢洋子)を満島ひかりさんが熱演し、大ブレイクを果たすきっかけにもなった作品です。

 

この映画非常に長いので内容の説明は割愛しますが、私(恐らく見た人全員)が呆気に取られる最狂シーンだけを紹介したいと思います。

 

ヨーコのセリフを抜粋します。

「最高の道である愛。たとえ、人間の不思議な言葉、天使の不思議な言葉を話しても愛がなければ私は鳴る銅鑼、響くシンバル。
たとえ、予言の賜物がありあらゆる神秘、あらゆる知識に通じていても愛がなければ私は何物でもない。
たとえ、全財産を貧しい人に分け与え、たとえ、称賛を受ける為に自分の身を引き渡しても愛がなければ私には何の益にもならない。

愛は寛容なもの 慈悲深いものは愛。
愛は妬まず高ぶらず誇らない見苦しい振る舞いをせず自分の利益を求めず、怒らず、人の悪事を数えたてない愛は決して滅び去ることはない。
予言の賜物なら廃りもしよう 不思議な言葉ならば止みもしよう 知識ならば無用となりもしよう。
我々が知るのは一部分、また予言するのも一部分である故に完全なものが到来するときには部分的なものは廃れさる。

私は幼い子供であった時、幼い子供のように語り幼い子供のように考え、幼い子供のように思いを巡らした。
ただ、一人前の者になった時、幼い子供のことは止めにした。
我々が今見ているのは、ぼんやりと鏡に映っているもの。

その時に見るのは顔と顔を合わせてのもの。
私が今知っているのは一部分。
その時には自分が既に完全に知られているように、私は完全に知るようになる。
だから引き続き残るのは信仰、希望、愛、この三つ。
このうち最も優れているのは、愛」

 

びっくりします。

このセリフをリハなしノーカットで涙を流しながら演じるシーンは日本映画の歴史に刻まれた新たなページと個人的には思っています。

 

現在はNetflixでも配信されていますが、可能な限り、一気に見てほしい作品です・・・・・。が

 

なんと撮影開始から10年の時を経て2017年に「愛のむきだし 最長版 THE TV-SHOW」として編集初期段階の6時間に及ぶ「ファーストカット」をベースに再構成し、未公開シーンを1時間以上復元、さらには音楽、音響も再構築された混沌と狂気の30分全10話の5時間も存在します!!!

 

必見の価値あり!

 

東邦自動車 カルト担当 福井